0を1にする! 検査機メーカーになった町工場のブログ

『メーカーになりたい!』 それは町工場の夢。私もそれを夢見る一人でした。 このブログでは、町工場が検査機メーカーとなるまでに経験した出来事やノウハウを幅広く書き留めます。 ついでにガジェットに関しても…

『メーカーになりたい!』 それは町工場の夢。私もそれを夢見る一人でした。
このブログでは、町工場が検査機メーカーとなるまでに経験した出来事やノウハウを幅広く書き留めます。
ついでにガジェットに関しても…

カテゴリ: 目視検査

目視検査支援機がどういうものか、Neoviewの機能を数回に分けてご紹介しています。今回は第3弾。 

自動アングル調整機能で検査タクト低減!
目視検査支援機Neoviewを開発して以降、お客様のニーズに合わせて新機能を追加し続けてきました。
その1例が、Neoviewに世界ではじめて搭載した学習機能。この機能、OK/NG判定をしたときのカメラ角度などを学習し、次回からは自動的に見やすい角度で画像を表示してくれます。
いまやNeoviewだけでなく、他社の類似製品でもスタンダードな機能となりました。

Neoviewはさらに進化し、独自に「自動アングル調整機能」を搭載。
カメラをどのように自動操作するかを不良項目ごとにあらかじめ設定すれば、検査箇所の不良内容に合わせて最適なカメラ角度で画像を表示。カメラ操作が激減します。 

angle

他社に先駆けて新機能を提供できるのは、ソフト・ハードともに自社開発している当社の強みです。
お客様の声でNeoviewは日々進化し続けます。


  クリックして応援をお願いします!

目視検査支援機がどういうものか、Neoviewの機能を数回に分けてご紹介しています。今回は第2弾。 

見えなかった工程が見えるトレーサビリティ管理
ものづくりの現場では、目視検査はけっこう重要な工程です。熟練した方だと、機械以上に敏感に不良を検出してくれます。
目視_株式会社デンケン
出典:株式会社デンケン

しかし、他の検査機と決定的に異なるのは、トレーサビリティです。
Wikipediaによると、トレーサビリティとは、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいいます。日本語では追跡可能性とも言います。 

簡単にいえば、「記録が残っていて追跡できるか?」ということです。身近なトレーサビリティとして、牛海綿状脳症(BSE)のまん延防止のために牛一頭ごとに情報を一元管理する牛トレーサビリティ制度が実施されています。

一般的に、ものづくりの現場で目視検査の記録に書いてある内容というと
 いつ、誰が、何個見て、どういう不良を見つけたか?

この記録を後から見た場合、決定的な情報が不足しています。それは
 なにを見ていたか? です。

肉眼や拡大鏡で見ているとき、見ているものを画像として記録を残すことは困難です。最近は画像を残せるマイクロスコープなどもありますが、毎日のように数百・数千とモノを作っている量産工程では、手間がかかりすぎてしまいます。

目視検査支援機Neoviewは、目視検査をしたときの画像を自動で記録します。良品・不良品のすべての画像を残すことで、いつ、誰が、何を見て、どう判断したかまでまとめて情報化してトレーサビリティを保証できます。
つまり、製品を出荷した後でなにか問題が見つかったとき、記録された画像を引っ張り出して再確認することもできるわけです。

traceability

Neoviewの検査記録の中には、トレーサビリティを保証するために必要な情報が盛り込まれています。
さらに、蓄積した検査結果を活用すれば、品質向上の切り口がすぐに見つかります。


  クリックして応援をお願いします!

自動車や情報端末の関連企業では、自動外観検査機(AOI)と目視検査支援機とを併用した2重チェックが標準行程となっています。はんだ付け不良は人命や金銭にかかわる深刻な事故の原因となることがあるからです。
では、その標準行程となっている目視検査支援機がどういうものか、Neoviewの機能を数回に分けてご紹介します。

目視検査を新しい方法で

プリント基板の目視検査をするとき、検査員はプリント基板を上から見たり、斜めから見たり、回転させて見たりと、さまざまな方向からチェックします。その動作をロボットで再現してくれるのがNeoviewです。
Neoviewは目視では小さくて見えにくい部品をカメラで撮影し、モニターで見ることができます。
2台搭載してあるカメラで、上と斜めの角度からみた画像をボタンひとつで切り替えて確認することができます。もちろん、カメラを回転させながら、さまざまな方向から見ることもできます。

camera_photo


また、Neoviewは、自動外観検査機(AOI)が発見した不良箇所を自動的にカメラでとらえ、モニターに拡大表示します。プログラムを組まなくてもすぐに検査が開始できます。必ず目視したい場所も1度登録すれば自動的にカメラが移動するので検査漏れがなくなります。

AOI_workflow

自動外観検査機とNeoviewを併用すれば、基板の中から小さい部品の不具合個所を探したり、不具合個所の記録を残したりという2次的な作業をする必要はありません。
画面を見てOK/NGを判定するだけで、不良の見逃しを防止しながら迅速に目視検査を行うことができるのです。


  クリックして応援をお願いします!

環境にやさしいとされる 鉛フリーはんだ
プリント基板実装の現場にとっては良いことばかりではありません。鉛フリーはんだにも、さなざまな問題点があります。それらの問題点の中から、ほんの一部をご紹介します。

  • 溶融温度の上昇
    鉛フリーはんだは、以前の共晶はんだ(鉛入り)にくらべて溶ける 温度が数十度上昇 します。
    電子部品の熱破壊や劣化の危険性が高くなりますので、コテ先の温度管理を徹底する必要があります。
    はんだ付けをすばやく終わらせるために、温度復帰が早いコテがおススメです。
    160418_hakko
    出典:白光
  • はんだ付け後の見た目
    鉛フリーはんだと共晶はんだ(鉛入り)とでは、はんだ付け後の見た目が変わります。鉛フリーはんだの場合、適切にはんだ付けをしても、 艶のあるはんだ面になりません
    の左が鉛あり、右が鉛なしのはんだです。
    160418_solder
    出典: ハンダ付け(半田付け)職人の はんだ付けblog

    また、鉛フリーはんだの場合は、はんだ表面に微細なひび割れ状の痕ができることがあります。これを引け巣といい、はんだ表面での結晶の粒界です。 引け巣があると、検査工程で不良との区別が付きにくく、実際の不良を見逃しやすくなるおそれがあります。
    160418_hikesu
    出典:ソルダーソリューション(株)

はんだ表面の光沢が変わったり引け巣があったりすると、自動外観検査機(AOI)の検査でNGが多発することがあります。そのため、自動車関連で鉛フリーはんだへの移行が進められた当時、自動外観検査機と目視検査支援機を併用して鉛フリーはんだの状態を記録することが必須となりました。
自動車関連では、今でも自動外観検査機と目視検査支援機を併用することが標準工程となっています。


  クリックして応援をお願いします!

トランジスタ技術 2016年5月号で特集されていた鉛(なまり)フリーはんだ

鉛フリーはんだ がどうのこうのいう前に、

 はんだって、なに?

という方もいるでしょうから簡単な説明を。

はんだとは、金属同士を接合したり、電子部品をプリント基板に固定するために使われる鉛や錫(スズ)などを主成分とした合金です。
PCBA

その中でも鉛フリーはんだとは、鉛をほとんど含まないはんだの総称です。無鉛はんだともいいます。

1990年代以前は、電子回路を形成するために鉛とスズの合金である、はんだ(共晶はんだ)が使用されていました。

しかし、鉛は人体に有害であり、酸性雨により廃棄物から自然環境に有害な鉛が流出する悪影響が懸念されたため、鉛を含まない鉛フリーはんだが開発され主流になっています。

「鉛をほとんど含まないはんだ」と書いたように、スズを精製する時点で鉛を完全に除去することが難しいため、JIS規格では鉛含有率0.10質量%以下と規定されています。

当社で製造する電子回路についても、はんだの成分分析を毎月欠かさず行って、鉛の含有率が1000ppm(0.1wt%)以下であることを保証しています。

昔話ですが、鉛はおしろいの原料に使われていました。日常的に多量の鉛の入ったおしろいを使用する歌舞伎役者は、胃腸病、脳病、神経麻痺などの事例が多かったそうです。


この鉛フリーはんだ、実は基板実装や目視検査にもさまざまな影響を与えるのです。

それについては別の記事で。


  クリックして応援をお願いします!

↑このページのトップヘ