日本メドトロニックは、脊椎固定術の治療に併用される「Mazor X ロボットシステム」の製造販売承認を2021年3月18日に取得しました。

Mazor X ロボットシステムは、脊椎固定術に代表される脊椎手術に特化した手術支援ロボットです。脊椎固定術とは、変性または変形した脊椎を脊椎固定用材料で固定し脊椎の安定性を高める手術で、腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症などの治療として行われています。この手術により、脊椎由来の痛みの改善と早期離床および社会生活への復帰を目指して治療が行われています。日本では年間約6万例以上の脊椎固定術が実施されており、このうち60歳以上の症例が約8割にのぼります。高齢者の人口増加に伴い、脊椎固定術のニーズも増加していくことが予想されます。

Mazor X ロボットシステムは術前の患者の画像データから構築した3D画像上で手術計画を作成し、術前計画に基づいたロボットアームの動作により手術器具を誘導するとともに、3D画像上にリアルタイムで手術器具の位置情報を表示することが可能。加えて、治療計画の作成を支援する脊椎の矯正シミュレーションもソフトウェア上で行うことができます。手術の計画から実施、確認までを一つの統合されたシステム上で提供することにより、より効率的な手術を支援しています。
また、術者によらず安定的に手術を施行したり、場合によっては難度の高い手術を人の手よりも精密に行ったりできる点も手術支援ロボットのメリットです。世界では、累計5万例以上の脊椎固定術で「Mazor X ロボットシステム」が使用されています。

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